超訳伝習録第8話「心って一体どんなもの?」

弟子の一人が先生に尋ねました。

 

 今更なんですが、

 教えてもらいたいことがあるんです。

 

 儒教の教えの中に出てくる言葉を意味を、

 この理解であっているかどうか、

 教えていただきたいんです。

 

 自分自身、この体を司るのは、

 それが心である、

 

 そして、この心の神秘的で、

 霊妙な機能のことを知という、

 

 この知って、他の言葉で言えば、

 良知ですよね?

 

 そして、良知が応すること、

 感応すること、

 感情が生まれること、

 

 それを「意」という。

 

 

 そして、この意が動いたことにより、

 生まれる事象や出来事、

 結果、事物のこと、

 

 それを「物」という。

 

 「大学」(四書五経)の最初に、

 書かれる格物致知の「物」って、

 そういう意味ですよね?

 

 

 

先生を少し笑みを浮かべられ、

答えられた、

 

 まぁ、そんなところだね。

 

 

そして、一息を置いてから、

こう付け加えられた、

 

 

 大事なことは、その心、良知が、

 今の今、自分の心の中に、

 ちゃんと働いているということを、

 確認することだよ。

 

 

 自分の良知は、

 今、自分に対し何をせよと、

 言っているのか?

 何をすべきだと言っているか?

 

 

 その良知に忠実であろうとすること、

 

 常にその良知を働いていることを

 しっかり意識できるようにすること、

 それを学びというのだよ。

 

 

 今、自分が良知に生きれているか?

 生き切れているか?

 

 そのことのみに集中する。

 

 済んでしまった過去のことを気にしたり、

 まだやってきていない未来を、

 不安に思ったりしても、

 

 心を乱すだけだよ。

 

 言葉の意味を考える、

 それも良いけれど、

 

 本当に大事なことは、

 そういうことだよ。